深い集中と能率

浅い集中とは目前の課題に全身全霊を注ぎ込めず、気が散っているような状態のこと。
視界に映り込む娯楽の誘惑に意識を占有されたり、気になることを課題と無関係に考えたり、流れている音楽を聴いたりすることなどだ。

浅い集中の状態で課題に取り組むと能率が低くなり、どうしても成果が期待できなくなる。

そのような状況を避けるためには集中を深めて課題に取り組む必要がある。
深い集中なしに最大の成果は得られないからだ。

深い集中とは、脳と体が最大限に活性化され、それが目前の課題のために最大限に発揮されている状態と言える。
課題の達成や解決に向けて、機能が活性化された脳がよく回り、体がよく動くことで高い成果を獲得できる。

深い集中を実現するためには、心身の状態を整え、性能を引き出し、妨げない環境を整えることが必要となる。

心身の状態を整えるためには良質な生活習慣や精神衛生、良い姿勢や呼吸などを実現する必要があり、日頃からの取り組みが重要と言える。

心身の性能を引き出すためには、ほどよい緊張が有効である。
そしてほどよい緊張を引き起こすにあたって、高い目標や厳しい時間制限、未達成への罰などの手段が考えられる。

心身を妨げない環境とは音や視覚などについての刺激が少なく、気を散らす要因が少ない環境だ。

何にどう取り組むかだけではなく、その主体となる自己の調子を高めていくことが達成や解決の過程を滑らかに進めていく上で重要である。